ハズレのカボチャをどうする問題

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 #手作りおやつ

カボチャ料理いろいろ

私はカボチャが好きだ。
子どもの頃の、実家のカボチャ料理と言えば定番のカボチャの煮物
だけどべちゃっとしたカボチャで作った煮物はあまり美味しくない。
そんな時、母は水分を足して、小麦粉で作った「すいとん」を入れて、カボチャすいとんを作ってくれた。めちゃめちゃ甘くて、ハズレのカボチャが美味しく食べられた。

今、キッチンの主は私である。
カボチャは鮮やかな色をしていて栄養もありそうだから
子ども達も好きになってほしい。
…となると、どう美味しく料理するかが課題だ。

カボチャの煮物
カボチャの天ぷら
カボチャのミルク煮
カボチャのコロッケ
パンプキンサラダ
カボチャのグラタン

どれも「ホクホク」なカボチャが大前提の料理だ。
出来上がった料理にカボチャの青臭さが残るような
べちゃっとしたカボチャでは、子ども達は食べないだろう。
とはいえ、
私の経験上
間違いない銘柄のカボチャでない限り、
ホクホクなカボチャに出会える事は奇跡のようなものである。

べちゃっとしたハズレカボチャだった場合の料理を挙げてみよう

カボチャのすいとん
パンプキンスープ
カボチャプリン
パンプキンケーキ
ペースト
にして後で使う(パンプキンパイパンプキンマフィンにする)

困るのは、買ったカボチャがハズレかアタリか、
料理してみないと分からないところである。

コストコで買ったハズレカボチャ

コストコ会員である私は
息子のアパートに行く帰り道に必ずコストコに立ち寄る。

まるで海外にいるような気持ちになるコストコは
良い物を安く手に入れられる印象だ。
品揃えも毎回違うので、買い物自体が楽しいのも魅力の一つ。
ただし
買う物全てが大容量なので、お会計も毎回「万」になる。
レジに進む時には少々ドキドキするが、
近所のスーパーで細々買うよりずっと安いし、
日頃スーパーに通うガソリン代、時間、つい余計な物を買うリスク…
全て減らす事ができて、月単位で考えると我が家は節約になる。

そんなコストコ。
今まで何か買って「失敗した…」と思った事がなかったから、つい油断したのだ。
コストコのだから大丈夫。そう思ってしまったのだ。
大きなカボチャが2つ入りで780円だった。
衝撃的に安いわけではないのかもしれないが、
売り場に「ホクホク」と大きく書いてあった文字を信用してしまい、
ホクホクで780円なら安いじゃん!位に思った。
元々カボチャ好きな私だから、つい深く考えずに買ってしまった。
家族に「野菜たべさせなくちゃ」…それしか考えなかった。

そして家に帰って調理すると、実にべちゃっとした美味しくないカボチャだった。

…どうすんだよこれ。
でかいの2つもあるよ。

1つ目はなんとか、カボチャすいとんにしたり、ペーストにしてパンやマフィンに混ぜて消費した後、私はなんだか力尽きた。
子ども達は食べない…
大人でもあまり美味しくない…

私はしばらく放置する事にした。
1週間経ち、2週間経ち…かぼちゃって腐らないの?
と心配になるほど放置してしまった。
しかし
このまま腐るまで放置するつもりか?
捨てるのは嫌だ。
我が家はお金も食材も無駄にはしないのだ。

私は意を決して調理する事にした。

カボチャのケーキ

このハズレカボチャはケーキにする事に決めた。
理由は計量する事なく、残さずきっちり使い切りたいからだ。
それにしても引く位べちゃっとしている。なにが「ホクホク」だ…。

まず、カボチャを半分にして皮と種を取り、
カボチャのミルク煮を作る。

カボチャに牛乳と砂糖を加えて水分がなくなるまで煮て、
仕上げにバターを溶かして完成する、簡単で美味しいカボチャ料理。
普通のカボチャなら次女が大好きな料理だ。
だが今日は違う。普通のカボチャではない。ハズレカボチャだ。
水分がなくなるまで煮ようとする前に、鍋の中で勝手にドロドロと溶けてしまった。
まあいい。
今日はミルク煮を食べるのではなく、この後ケーキにするのだから。
ケーキにする事を想定してバターは少し多めに入れる。30グラム位かな。
これでミルク煮は完成なのだけれど、
大部分はドロドロに溶けているが、少し形が残っているところもあるので
それをマッシャーで潰しておく。
ここで味見。うん美味しい。
粗熱を取っておく。
参考までに重さを図ると450g程度あった。

次にボウルに卵を3個割る。
泡立て器でよく解きほぐしたら、
先程のカボチャのミルク煮を混ぜる。
バニラビーンズを加えて混ぜる。
さらに小麦粉を混ぜる。大さじ2くらい。ダマにならないように振るって入れよう。
ここで味見。甘さが足りなければグラニュー糖を足す。
材料を全て混ぜた後の写真はこちら↓
この位のもったり感…伝わるだろうか。


型に流して…
(本日は15センチの型を使用)

170度で40分焼くと…

完成。
ちなみに型には、大きく切ったオーブンペーパーを無理矢理押し込んだ。雑…
でもこれには訳がある。
前回作った時はこのように↓きちんとしたケーキ用のオーブンベーパーを敷いたのだが

底を側面とのオーブンベーパーの隙間から生地が漏れて
型から出そうと思ってもすんなり外れず、
形が少し崩れてしまったのだ。
そして型本体に流れ出て焼き付いた生地を洗うのも手間だった。

今回、雑にオーブンペーパーを敷いたせいで見た目はイマイチだが、
売りに出す訳ではないので、私はこれでよしとする。

切り分けて、クリームを添えて。
とても美味しかった。
なんというか、スイートポテトに似た食感に仕上がる。

材料を厳密に測らなくても美味しくできる所がとても良い。
みなさんもお試しあれ。

<材料>
 ・カボチャのミルク煮(カボチャ、水、牛乳、砂糖、バターで煮る)をマッシュした物…カボチャ2分の1個分
 ・卵…3個
 ・小麦粉…大さじ2程度
 ・バニラビーンズ(バニラエッセンスでも可)

<作り方>
 ①カボチャのミルク煮をつくる(仕上げのバターは少し多めに)
 ②ボウルに卵を3個ときほぐす
 ③↑のボウルにバニラビーンズと①のカボチャを入れてよく混ぜる
 ④小麦粉を振るって加える。
 ⑤型に入れて、170度に予熱したオーブンで40分焼く
 ⑥冷めてから切り分け、生クリームを添えて完成。