我が家の救世主?図書館
大変ありがたい事に、私の住む町には立派な図書館がある。
図書館には主に私と夫、そして次女の3人で出かける事が多い。
話は逸れるが、
結婚前から夫との共通の趣味と言えば読書くらいだ。
しかし、スマートフォンが世の中に普及してから、夫は今では暇さえあればスマホ画面しか見なくなった。スマホで何を見ているのかは知らない。SNS、動画配信、ニュース、ゲーム、そんなところだろうか。
いずれにせよ「何をしているのか分からない」状態。仕事のストレスを癒している、と言えば正当な理由のように聞こえるが、リラックスするのに他の手段はないのだろうか?
子供には勉強しろと言いながら、自分だけゲームやドラマを楽しんでいる状態もあまり良くない。
犬の散歩すらもスマホとイヤホンを持ち歩くので、そんな夫と散歩するうちに、愛犬は散歩時にアイコンタクト(歩きながらチラチラとこちらを見て意思確認をする事)をしなくなった。
我が家は昔から食事中のテレビを禁止しており、食事中は会話を楽しむようにしているのだが、
この食事中すらも夫はスマホを離さず、度々喧嘩になった。
そんなスマホ依存症の夫を、以前のような『本好き』に戻すべく、
正月休みに図書館に連れて行った。
すると夫は読書の楽しさを少し思い出したようで、
スマホではなく本を読む姿が見えるようになった。
読書はいい。
どんな本を読んでいるのか見えるし、大体の場合は本の内容を家族に話したくなり、それが会話のきっかけにもなる。
(ただ、昔は小説を選んでいた夫が、年齢を重ねた今はビジネス本ばかり読むようになり、ビジネス本の影響で理屈っぽい話し方になったり、なんでも論破しようとしてくるので、我が家では「ビジネス本を読むと性格が悪くなるオヤジ」という風に言われている笑)
さて話は戻って、私は図書館で古い料理本を借りてきた。
2016年に発行された栗原はるみさんの料理本だ。
結婚前は沢山読んだ栗原さんの料理本。
久しぶりに見る栗原さんのお料理は10年ほど経った今見ても、古さをあまり感じさせないおしゃれなレシピ本だった。
その中に『セミドライトマト』というものがあった。
ミニトマトを半分に切り、120℃のオーブンで40〜50分焼き、それをオリーブオイルに漬けるというものだった。
そして次のページには
『自家製フロマージュブラン』という美味しそうなレシピが載っていた。
これは多分自家製チーズなのだろう。牛乳にレモン汁を入れて水分(ホエイ)と固形物(チーズ)に分ける。
この二つを組み合わせて器に盛り付けている写真が大変美しく、
是非食べてみたい!と思ったので作ってみた。
セミドライトマトと自家製フロマージュブラン

まずはセミドライトマト。オリーブオイルに漬けるとこれだけでおしゃれな気分になる。
鮮やかな赤が美しい!
写真にはないが、食べる時はバジルの葉を添えてみた。
ドライトマトは焼く事で味が凝縮されるとのこと。
凝縮されたトマトとバジルとオリーブオイル。美味しいに決まってる。
早速味見。
美味しい!!…けど、皮が口に残ってなんだかちょっと残念。

お次はフロマージュブラン。
レシピでは、
沸騰した牛乳200mlにレモン汁を大さじ1杯入れてかき混ぜるとあった。
しかし、レモン汁の酸味が足りなかったのか、大さじ1程度では牛乳が分離しなかった。
結局国産レモンをまるっと1個使ってやっと完成。
国産レモンも貴重だし、値段も高いのに、こんな事に1個使ってしまったという後悔。
後でネットで検索して知ったのだが、べつにレモン汁でなくとも、酢で作れるらしい。
そして大量に見えるこのホエイという分離後の液体。
使い道を検索してもイマイチ「これだ!」という使い道がない。
捨てるのは勿体ないし捨てるのは嫌いだからこれは困る。
肝心のお味は…
確かに無添加!というフレッシュなお味で美味しい。
だけど出来上がった物は、子たち3人分どうにか…という量。
白ワインを一緒に贅沢な前菜にするつもりが、大人の分はなかった笑。
出来上がった量の少なさと、
無駄にしてしまうホエイのことを考えたら、もう一度作りたいとあまり思えなかった。
考えてみれば、
チーズは大好きだけど、製品になっているチーズの背景に
大量のホエイをどうしているのか?という心配が残る。
きっと大部分は破棄になるんだろうな。
本日の調理実習の反省点
セミドライトマトは、確かに濃厚な味だったけど、
皮が固くて口に残るのが難点。
次作る時は皮を剥いてからオーブンで焼いてみようと思う。
ホエイの使い道はこれからの課題だ。
チーズを買うのは簡単だけど、
自分で作って、副産物のホエイも無駄にせず美味しく頂けたら、
地球にも神様にも胸が張れる。
そんな反省をしながら、
新しいチャレンジをするっていいなと思う。
家族も、食卓にいつも同じ物が繰り返し出てくるのではなく、
こうして時々いろんな料理本で初めての料理を作りながらお母さんが試行錯誤して出してくる料理を、
食事中にあーだこーだ言いながら食べて楽しそうだ。
ちなみに
今回の料理(フロマージュブラン+セミドライトマトのオイル漬け+バジル)を息子は
「イタリアで食べるイタリアンよりイタリア」
という謎の感想をくれた。
イタリア行ったことないじゃん…