定期的に食べたくなるおはぎ

スイーツ

おはぎの思い出

子どもの頃は美味しいとも思わなかったおはぎ。
実家は食品会社を経営していて忙しく、昭和らしい嫁姑問題もあったから
お盆やお彼岸にしか登場しないおはぎは
忙しく疲労している時期に、険悪な雰囲気で渋々お墓参りに行き、帰宅後に嫌々おはぎを食べるという、私の中で印象の悪い食べ物になっていた。
そのせいで、40歳を過ぎるまで、雑誌やTVやスーパーで見かけても食べたいとも思わなかった。
だけどふと、ある時おはぎが食べたくなり作るようになった。

餅米と白米を1:3くらいの割合で炊くのが私は好みだ。
お米のつぶつぶがしっかり残っていながらモチっとした食感。
あんこは手作りするほど慣れていないから、市販のものを。
作り方を聞ける人はもういないから、全部自己流で
あんこだけの1種類しか作れないけど、
多く作った時は冷凍して、息子の一人暮らし用のストックにしている。

私や夫はおはぎを美味しく食べている。
スイーツ好きの次女もわりと喜んでたべる。息子も喜びはしないけど、食べる。
だけど、長女だけは食べない!ごはんの上にスイーツが乗っているのが許せないのだ。
気持ちは分かる。
だけど、甘くない「おかず系おはぎ」なんて聞いたことがない。
あんこじゃなくても、世のおはぎと言えば甘い物を乗せている。

日頃の悩みだが、
一つの料理を作って、家族の誰かが「食べない」とか言って
別メニューを作るのっていつも大変だなと思う。
子どもが3人いると、それぞれの好き嫌いがあるから、
無理して食べる、ができない我が家は、おのずと品数が増える。
「食べないなら食べなきゃいいじゃん」と割り切ればいいのかもしれないが
自分だけ食べるのが嫌は私は、それができないのだ。
なのでやっぱり別メニューを作ってしまう。

おはぎにすべく餅米を炊いて、
これをどう別メニューにするか。
『中華おこわ』のイメージで混ぜご飯にしてみた。

おやつのつもりで作ろうとしていた「おはぎ」と「おこわ」だったが
仕事がとても忙しくて、作るのが夜になってしまったので
この「中華おこわ風混ぜご飯」は結局夕飯の一品になった。
米の量が極端に少なく(ほとんどおはぎにしてしまったから)
具沢山すぎて最早「混ぜご飯」とは言えない物が出来上がったが
家族は美味しい!と言って食べてくれた。

レシピ

  <おはぎの作り方>
①お米のカップに(米)3:(餅米)1の割合で用意して、洗う。
 水を切って15分以上置いておく。
 水少なめ、塩少々を加えて普通に炊く。
②市販のあんこをそのまま使うと水っぽいことが多いので、鍋に入れて塩を少し加えて火にかけて練り、冷ましておく。①に乗せて完成

  <中華おこわ風の混ぜご飯>
①フライパンで好みの具材を胡麻油で炒める。
 おすすめは…豚肉、きのこ類、薬味(ネギやニンニクや生姜少々)、人参、油揚げ等
 調味料は…オイスターソース、醤油、砂糖やみりん、塩
②炊き上がったおはぎ用の米に混ぜて完成。

おやつなのか、食事なのか、よく分からないおはぎ。
定期的に食べたくなるのは中年になったから?
おはぎ食べたいとか、煮物が食べたいとか、
昔ばあちゃんがよく作っていたメニューを食べたくなる。
だけど子ども達は違うから
揚げ物や肉料理なんかも作って、品数が多くなる日々の贅沢。