旬の筍を頂いた。
小ぶりでかわいい筍だけど、初物だから買ったら高いだろうなぁ。
東日本大震災以来、放射能が気になり、未だに
山菜や海底の泥をまとって生息する魚は避けるようにしていた。
自分では買わないけど、
こんな風に優しい気持ちで我が家に届けてくださる頂き物は
ありがたく食べさせてもらう。

しかし。
筍ってどうやって茹でるんだっけ?
久しぶりすぎて忘れた。
が、思い出すのも調べるのも面倒だったので、適当な記憶で作ることにした。
そして本来は米糠を入れて煮るべきなのに
米の研ぎ汁で茹でてしまった。
「確か冷めるまでそのままにしておくんだったよなぁ」
と適当に1時間弱茹で、その後3時間ほど放置した。
茹で汁も冷めてきたようだし、そろそろいいだろうと茹で汁を捨てて、皮をむいてスライスしてみると…
筍のよい香。…しかし!その思いは一瞬で、一気にえぐみが襲ってきた。
渋い!!
なんというか、、、「一刻も早く、何かくれ!!水でも食べ物でもなんでもいいから他の物を口にせねば!」という渋さ。
くやしい。せっかく採れたての初物を頂いたというのに。
あまりの渋さに筍の煮方の記憶が一気に蘇った。
そうだ米糠だよ、米の研ぎ汁なんて中途半端な物を使ったのが悪かった。
そしてそのまま一晩置くんだった!!
仕方なく、激渋の筍を薄くスライスして、ボウルに水を入れて晒すことにした。
こういうことをすると、せっかくの筍の風味が抜けてしまう、らしい。
だが、このままでは食べられない。
やるしかなかった。

水に一晩さらした翌日、恐る恐る食べてみると…大丈夫だ!渋くない。
もうこうなったら一気に使い切る。
筍ご飯と、青椒肉絲にしよう。


水に晒したせいか、料理の味が濃かったのか、筍の風味とやらは感じられなかったが、
美味しく頂いた。
次もしこんな機会があったら、天ぷらにして食べたい。
ごちそうさまでした。