冷凍弁当開始

お弁当

 #地方から都市の進学校へ
 #一人暮らし高校生息子
 #初めての春
 #食事は冷凍

<4月>高校生活4日目 学食なのに食べられない

今日こそは、今日こそは、息子はお昼(学食)を食べられただろうか?
気がかりな気持ちを抑え、接客仕事をこなし、日が暮れる頃に電話した。
息子は帰宅途中だった。

「どう?今日は学食食べられた?!」

「ダメだったよ」

絶句。なぜ?どうして?育ち盛りがこんな時間までまた何も食べなかったの?
ショックのあまり私は言葉を失った。

息子の声は、私を気遣ってか、明るく振る舞おうとしてるけれど、
かなり悲しみがこもっていて、
今日は最悪な日だった事が声だけで伝わった。
昨日の反省(座る場所がなかった)を生かし、
今日は誰よりも早く食堂に行って、
席取りをしてから食券を買いに行った息子。
食券を買いに行く間、後から来たグループが息子の荷物をよけて自分らがドカッと座り、息子を追いやったらしい。上級生だろうなと私は予測。

「僕一人(相手はグループ)だから文句言っても感じ悪くなるだけだしさ…」
息子は落胆のあまり、激混みの購買(学食がダメなら購買という手もある)で菓子パンを買う気力も残らず、
クラスに戻ると、今度はクラスメイトが…
息子の机は端の方に追いやられ、
女子が机をくっつけてグループを作り昼食を取りながらゲラゲラと盛り上がっている。
追いやられた息子の机は座る場所は数センチ。
息子が席に戻っても誰も気にかけない。
お昼も取れないから勉強でもしてようと思っても狭いうるさいで苦行の空間。

全然楽しくない学校

「ぼっちに人権なんてないんだよ」

私は心配のあまりに吐き気がしてきた。
余談だが、今日は同じく遠方から進学してきたという、机が近くのクラスメイトに(同じく一人で頑張ってる仲間だと思って)勇気を出して話しかけたら、
とても感じ悪く指差しで返事され、それも加わり息子には大きなダメージだった。

「もういいよ、こんな思いするなら友達もいらない」

私は胸が張り裂けそうだった。
我が身なんかよりずっとずっと大事な大事な息子だ。
こんなに辛い思いをさせて、そばにも居てあげられない、
どうしよう…学校に電話しようか?けど
「高校生にもなって、学校に電話するのもおかしい」「言っても何も変わらないよ」と家族が言う。

私は昔から苦労を背負って生きる人生だった。
そんな私の運命のせいで、息子にまで苦労困難な人生させてしまったのか?

じゃあどうする?離れた息子に私ができること

いや私は屈しない。
泣いていても何も変わらないのだ。誰も助けてくれないのだ。
学食には電子レンジがあるらしい。
ならば、私は冷凍弁当を作ろう。
息子は月曜からレンジを使って私の冷凍弁当を温めればいいじゃないか!

<私の作戦>
①昼休み、女子グループの机移動が終わり食べ始めるのを待つ。
②食堂に行き、レンジで温め、教室で食べる。

周りに気配りもできない女子達なのだから食べ始めれば息子が席を立ったのにも気づかないだろう。
気づいたとて、話や食事を中断してまで息子の机を追いやりに動いたりしないだろう。
と予測して。

かくして私の冷凍弁当作りが始まった。
来週1週間分のお弁当!
家族が眠った後の深夜の調理だ。
毎週やるのこれ?やるよ。
寝不足疲労より息子が悲しい顔する方がつらいもの。

息子1週間分の冷凍弁当

  • 生姜焼き弁当
  • 鶏そぼろ弁当
  • きのこチーズ弁当
  • 豚のオイスターソース炒め弁当
  • ミックス弁当(上の4種類を少しずつ乗せたもの)

最後はめんどくさくなってミックスにしてしまったが。
一人暮らし用の冷凍庫はパンパンだ。
どうかどうか、このお弁当が役立ちますように!