ブログ存続の危機

娘が食事を取らなくなった

去年までぽっちゃりしていた娘が、1年ですっかり痩せてしまった。
初めは運動のし過ぎと、高学年になって女性の体になってきたせいだと思っていた。
だけど食べる量はどんどん少なくなり、
大好きだった白米まで残すようになった。

「おかわりぃ!!!」

とご飯をもりもり食べていた姿が可愛くて大好きだった。
美味しくご飯が食べられるって素晴らしい。
一時期は、あまりにも沢山食べるから、祖父母に体型を心配されたり、祖父母の心配に影響されて私まで心配に支配されそうになった事もあるけれど、
4月生まれで同級生より頭2つ分位ずば抜けて背が高い娘だから、きっと成長が早いんだと思う。
そしてまだ小学生なのに、ダイエットじみた事は絶対させたくない。
だから
学校保健室の先生とやらが、肥満児の親に対して栄養指導をするという文書を我が家によこした時は
腹が立って付箋紙を付けて返してやった。

「私は人一倍無添加にこだわり、食事には細心の注意を払っています。うちの娘はお菓子などを食べて太ってるわけではありません。むしろ甘い物やポテトチップスは大嫌いで、純粋にバランスのよい食事だけを食べて今の体型です。ですから、我が家に栄養指導など必要ありません。今後はこのような文書はよこさないで下さい。」

いきなりの攻撃にびっくりしただろうか?日頃から嫌いな人なので我慢ができなかった。
前の保健室の先生はむしろ、ぽっちゃりの娘に優しくて「大丈夫!年頃になったら痩せるからー!」とおおらかに笑顔をくれた先生だったのに、その先生は異動してしまい、別の先生が来た。
今の保健室はなんでもかんでも通院を勧めてきて嫌いだ。

「大丈夫!」と言ってくれた前の先生の予言通り、娘は年頃になって痩せた。

「ほらみろ!栄養指導などいらなかっただろ!」と保健室にはふふんと言いたい気分だが、
娘がどんどん痩せていくのは心配だ。

でも体も女性みたいな体になってきたから
「これが普通なのかな…」と食べなくなった娘を容認していた。

昨日、娘は夕飯をまた残した。これまでにないほどに残した。
間食も一切していないのに、白米はほぼ手をつけない状態で残している。
炭水化物は太る、とか思ってるんじゃないの!?
まさか痩せる為に今まで食事を減らしていたの?!
私はなんだか急に心配になり、娘に問い詰めた。

私の動揺っぷりに
娘も泣き、初めて本当の事を話してくれた。

クラスで痩せている子のグループに所属していたい事。
初めは自然に痩せたけど学校で先生達から「痩せて綺麗になった」と言われるようになり、
今まで着れなかった服でおしゃれができるようになり今クラスの女の子達の賞賛を浴びている事。
だんだん「食べると太る」という脅迫観念に囚われつつあると言う事。

私は一晩、悩んだ。
この子にどう伝えるべきか。
伝えても心に響くだろうか?
このまま痩せ続けたらどうしよう。
食べない選択を娘がしたのなら、私も食べるのをやめようかな。
痩せていく娘をこれからもずっと見続けるなら私は料理する気さえ失せるだろうな。ブログもここで終わるかもしれないな。
…悪い方向へ考えが行って、前向きに考えられない。思考がぐるぐる回る。

私には摂食障害歴がある。
黒歴史だし、そんな話を娘にして真似されては困るから、子ども達には今まで話した事がなかったが、
私は10代の終わりに、幼少期からのストレスが原因して
拒食症と過食症になり、食べては吐くを繰り返した摂食障害経験者である。
やがて精神薬も処方されて抜け出せなくなり、何年も何年も本当に苦しんだ。
大学を卒業しても、
結婚しても治らず、
本当に治せたのは長男である息子のおかげである。
息子の命がこの体に宿った時、
食べて吐く、薬を飲む、という体を痛めつける行為をピタリとやめることができた。我が子の為ならなんでもできるのだな、と思った。

封印していたその話を、娘にすれば、食べない事の危険をわかってくれるだろうか?
話すべきか話さないべきか、
悩んで結局あまり眠れないまま一晩が過ぎ、
結局翌朝、娘と二人で話す時間を取った。夏休み中でよかった。たっぷり2時間も話し合えた。
自分の人生を振り返りながら話していると涙が出てきたが、
娘は一緒に涙しながら聞いてくれた。

娘の応えは分からないが、
昼食に娘は大好きなチャーハンをリクエスト。
「好きな食べ物は?」と聞かれると「米!!!」と答えていた程大好きだったのに
最近食べれなくなったお米。チャーハン。
それをリクエストするのだから、きっとそれが娘の応えなんだと思う。